大判例

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札幌高等裁判所 昭和27年(う)695号・昭27年(う)694号 判決

原判決の挙示したる各証拠を綜合すれば、原判示事実を十分認定することができ、原判決には事実誤認の違法はない。弁護人は被告人の本件犯行が「右選挙に関し文書図画の頒布につき禁止を免れる行為として」なしたものであることの認識を要するに拘らず、右証拠をもつてしてはその認識があつたことを証明し得べくもないと主張するが、その然らざることは該証拠をつぶさに検討すれば容易に看取し得るところである。又弁護人は、本件ビラの頒布を受ける者が選挙人であることを要するものであるところ、原判示事実中の被頒布者「選挙人加納晋外九名」につき前記各証拠によれば右加納晋外九名が選挙人であることの証明がなされ得ないと主張するが、本件ビラの被頒布者は必ずしも選挙人に限らず、何人に頒布しても本件犯行は成立するものと解するのが相当であるから、かりに原判決において右加納晋外九名が選挙人であることを認定すべき証拠を欠くとしても、これをもつて証拠に基かずして事実を認定した違法ありとなす所論には賛同し難い。なお被告人両名の主張するところはいずれも独自の見解に基いて、徒らに原判決の当否を論難するに過ぎず、これに左袒することは出来ない。論旨はいずれも理由がない。

弁護人の控訴趣意第二点(憲法違反)について

公職選挙法第百四十二条、第百四十三条、第百四十六条が合憲有効なものであることは、既に当裁判所の判例とするところである(昭和二十七年(う)第六七七号昭和二十八年二月十九日判決)から、論旨は理由がないものというべきである。

(後略)

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